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黒船屋の日記のような掃き溜めのような。
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近頃とみに強くなった、ある焦燥感について考えてみる。
とてもネガティヴ且つ取るに足りない愚痴のような内容なので、一応反転をかけておきます。


高校時代僕は文芸部に所属していたんだが、その時の同輩の日記(ブログ?)を最近また拝見するようになりまして。
彼女は現在でも大学の文芸部に所属しています。日々精進を重ね、あの頃から温めていた才能の芽を確実に伸ばしていっております。
その成果を見るたびに(と、申しましても、わたしは卒業してから彼女が書いた小説を2作品ほどしか読んでないんですけど)、嗚呼あの子はちゃんと自分のやりたいことをやれているんだなと、感慨深くなるわけで。
それと同時に、自分の不甲斐ない現状を顧み、情けなくなってくるのです。其の裏に隠されているのは、ほんの僅かの嫉妬。

今の学校には文芸部ってないし、あったとしても入る気はありませんでした。わたしがやりたいのは、文学ぢゃない大衆向けの娯楽小説だ、って云う自覚は一応ありましたし、大学ではもっと別の分野に目を向けてみたいなと思っておりましたから。
結局サークルにも、部活にも入らなかったけれど(駄目ぢゃん)
小説、或いはそれに準ずる『言葉を綴る』と云う行為はもはやわたしのライフワークだったし、別に部活に入らずとも小説は書けると。そう信じていたのです。
とんだ思い上がりでした。
小説が書けない。物語の情景が、浮かんでこない。あの頃何かに操られるようにして流れ出た言葉たちが、リズムを失っている。組めると思っていた構成が、破綻してゆく。いつか見つかると思っていた迷路の出口が、待てど暮らせど見えてこない。それを打破するために書く。玉砕。悪のスランプ迷宮。

受験の所為で一年ほどものを書かずに居るのを制限していたこともあるでしょう。けれどわたしは卒業してから、確実に、何かを失ってしまった。そんな気がするのです。
スランプなどと云う言葉で片付けられない境地に来ています。何ていうか、何を書いてもしっくりしない。物語とわたしの意図の間に、大粒の砂でも這入り込んだようなきまり悪さがある。
上海ハニィは、いいのです。まだ何とかなる。キャラや世界観と、恐ろしく長いこと付き合って来ていますから。そうなると自然、何とか『書けるもの』である長年の物語へ逃げ込んでしまうわけで。そうなると更に、別の話(短編とか)を書きにくくなる。
上海ハニィ自体長い話であり、更新のために細々とでも書き続けなければいけないというのもあるでしょう。もとより筆は遅いほうと云う自負があるわたしです。あれと平行して別の長編やら短編書くなんて芸当、とてもぢゃないけど出来やしない。
けど反面、このままで居たくないと云う思いも日増しに強まってくる。所謂中だるみと云うやつですね。もしくは倦怠期。長年連れあった相棒に、飽きがきはじめている。書き始めたころの新鮮さがなくなって、惰性で言葉を綴るようになり始める。
そんなの言葉に対する、物語に対する冒涜です。そんな物書きには成り下がりたくない、拙かろうが独りよがりだろうが、わたしの意志としっかり重なったものを書かなければならない……そんな青臭くも純粋な気持ちまでもが、最近廃れ出してきた。こうなると、もう自分が何をしたいのかすら分からなくなってしまう。
だから此の状況(上海ハニィばっか書いている状況)から、抜け出したいと思うんです。いや、別にあの話捨てるつもりはないよ。それにはあまりに惜しいネタの宝庫だから(半分以上がわたしの趣味で成り立ってるけど)。
しかし時間がそれを赦さない。学校の課題はいいよ。腐っても国文、課題を通して物書きとして何かしら得られるものはあるわけで。
問題はバイト。そう多くの時間を費やしているわけではないが、休日潰してやってるから、一日ぼうっと創作に明け暮れる時間と精神の余裕がない。なによりわたしが最も苦手とする、社会通年から鑑みて一般的な人々の中に居るのが、何よりつらい。最近は慣れてきたけどね。
色んな世代・考え方の人と出会うことで、得るものは勿論あります。けどそれがわたしの目指す場処に繋がっているかと問われれば、頷くことができない。そうした面を自分の中に昇華しきれないわたしの未熟さの所為かもしれないけど。
もともと上海に行きたくて、その旅費を貯めるために始めたバイトです。その目標は9月に達成されたわけだし、もう潮時なのでしょうが、どう抜け出せばいいのか分からない。バイトやめて創作に専念するって云っても、わたしのことだから絶対実行なんかしないだろうし。
バイトと引き換えにしてしたいことなんて、ないんです。そのバイト自体、目的があってしてるわけぢゃない。要するに、したいことが分からない。だからバイト辞めるのが怖い。その程度の覚悟で辞めるのか、意気地なしめと、誰かに思われるのが恐い。悔しい。
今辛うじてわたしの寄る辺=目的になっているのが、二代目への興味なんだろうけど。けどあの人に取り憑かれたのだって、根底には自作への親莫迦根性があるわけだし。純粋に彼が好きってわけではないんだろうから。
とりあえず何か書きたい、と云う安直なわたしの創作欲求が揺らぐなぞ、考えたこともなかった。本当はもっと色々やりたいのに。やりたいことはちゃんとあって、それは昔から変らないはずなのに。それを赦さないのは、一体なんなんだ?
時間?技術?わたしの意志の弱さ?どうして今のわたしは、純粋にものを書く、と云う行為に溺れることができないんだろう。




……まさかこんなとこまで訪問してくださる方なんていないだろうし、ましてやオフでのわたしを知る高校時代の友人が来るなんて考えもしないが。……いや、ほんと、見られたら結構厭かも。


―――しかし見事に、タイトルと内容が噛み合っていないなぁ。
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