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黒船屋の日記のような掃き溜めのような。
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もう一週間も前の話ですが、横浜の近代文学館で開催している『澁澤龍彦回顧展』に行ってまいりました。
澁澤さんは正直あまり詳しくないのですが、学校で半券貰ったので。サブカル仲間の友人とともに横浜までいそいそと。

展示品は筆耕が多くて、前日パソコンのやりすぎで眼が痛かったわたしには正直見るのがしんどかったです。
昔なんかのムックで「澁澤龍彦」を読んだときは、化石とか鉱石とかが彼の屋敷にいっぱいあって(初期長野まゆみみたいなお屋敷でした)そう云うのが多いのかなー、とか思ってたので拍子抜け。
でもそう云う物体の?展示品もありましたよ。一番素敵だったのは水が流れる鉱石。しかし澁澤氏の死後、石の水は枯れ果てたとか?なんともロマンティックな逸話です。
それからどんぐりだの松ぼっくりだのも飾ってあって。石とか木の実とか、そう云うものを蒐集するのが好きだったようです。なんか少年のような人。
こう書くと何職業にしてる人か微妙な感じですが、初期澁澤著作品のご本とかもででんと展示してあったり、アングラ演劇のポスターが貼ってあったり、四谷シモンの人形や、金子國義の絵画や、土方巽の写真なんかも展示してあったりして……やっぱ文筆家とは思えぬ展示会だな。カオス過ぎる。
とにかく多岐に渡る芸術活動に関わっていた人であり、各々への造詣が深い方だったんだなということが窺えました。


でも何が一番面白かったって、最後に展示してあった王朝小説の構想ノート。
ガンを患い、死の間際の病床の中で書きとめたために作品そのものが日の目を見ることはなかったものです。で、その構想ノートなんですが……ぶっちゃけ中学生が授業中書いた妄想の落書きみたいでした。
(うろ覚えなんですが)主人公がドッペルゲンガーに遭遇したり、なんか羽根の生えた人間の落書きが殴り書きされていたり、魔界の怪物たちがうじゃうじゃ出てきたり、電波な言葉が乱舞していたりする話だそうで……なんだかちょっと、痛々しい感じ。友人曰く『中二病だ!!』だそうで。
うぅん……あんなにまとまりないメモで、よくちゃんとした小説書けるよなぁと半ば感心しました。まぁ、澁澤さんは基本的に翻訳家・評論家だったので、小説の構想が拙くても問題ないのかもしれませぬが。でも死後にあれを公表されるのは、羞恥プレイ以外の何者でもないような。


横浜の近代文学館は港の見える丘公園にあって、天気のいい日だったのですごく気持ちよかったです。洋風庭園には、薔薇が咲き乱れておりました。
記念に一枚。『フクヤマ』と云う薔薇だそうで……あれ、潤潤?ルル??





そのあと中華街に行ったりしました。某チャイナドレスショップで遭遇した和柄の黒いチャイナ服に心ときめかされた、なんてのはここだけの話。
やっぱ中華街はいいです。あのエセ感がいい。本物っぽくないものがいい。やっぱり「らしさ」を装ったものほど、その対象の特徴が発揮されるものなのでしょうか。横浜中華街の、『イメージ』によって創られた『中華』は、肩肘張らずに雰囲気を楽しめる感じが素敵です。

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