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黒船屋の日記のような掃き溜めのような。
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貴方次第ww

最近実家のすぐ近くに、県内でも比較的有名な心霊スポットがあることを知りました。
……いや、ほんと近くなんでビビりました。歩いていける距離。住所の地名も一緒。ホワイトハウスと云うらしい。
その昔その家で火事が発生し、そこに住んでいた少女の例が未だに周辺を彷徨っているとかいないとか……?
けども中学時代の友人が住んでる家のすぐ近くらしいのですが、思い当たる節が全然なくて、???って感じです。あの辺に廃墟とか、なんか出そうなとこってあったかなぁ……?雑木林と田んぼがでーんと続く場所なんで、狸とかは出そうだけれども。
中学の頃も、そう云う話を聞いたことがないので、信憑性を疑います。地元っこが云うんだ、間違いない!!
実家に帰省したら、あの辺散策してみようかな。

怪談ついでに最近の読み本。
ずるずる伸び続けた赤江瀑強化月間を脱し、佐藤春夫を拾い読み。『女誡扇綺譚』は、すごく好みの話でした。平たく云えば日本植民地下の台湾を舞台にした、中華式怪談もの、とでもなりませうか。
これでまた中華ブームが再来しそうです。でも台湾の中華色って、やっぱり大陸とは違う。台湾はどちらかと云うと、琉球的な南国情緒が含まれているように思う。あのぐったりするようなけだるい暑さと、何かが腐っていくような退廃がたまらなくツボです。
作品にもそんな空気が流れてるけど、佐藤春夫なんで妙に理屈っぽさが残ってる感じでした。この人、耽美派のはずなのに、なんであんなに描写が冗長なんだろう。
似たような理由で、『西牙斑犬の家』も、寓話ちっくな筋立てなのに幻想味が薄い感じでした。『指紋』もなぁ……阿片とか麻薬中毒の夢とかドッペルゲンガーとか、幻想性の高いモチーフを使っているわりに、何故か耽美ぢゃない。あんまり幻想っぽくない。明瞭な文体がそうさせるのか。これが内田百閒とかだったら、じっとり絡みつくような、居心地のよくない気味悪さが出るだろうに。いや、探偵小説なんだから気味悪いだけぢゃ駄目だろうけど。でも探偵小説とするにも結末が若干お粗末……ううむ。


特筆すべきは『のんしゃらん記録』これには度肝を抜かれました!
遠い未来を舞台にしたSF風刺短編。貧民は地下の奥深くに住むことを余儀なくされ、中流階級以上の人間でなければ太陽の光すら享受できない徹底した階層社会。植物は死に絶え、酸素を作り出すために貧民を植物に変える実験を断行するとか、快楽の対象が電波によって送信されるとか、芸術=感覚に直接訴えるものへとなっていることとか、今からすればありがちなネタだけど、大正期にこういう未来のフィクションを作っちゃったんだから驚きです。
だってネットもパソコンも温暖化もない時代だぜ?! よくこんな未来考えついたなと、佐藤春夫の想像力に脱帽した瞬間でした。
こう云う戦前のB級な短編が、もっと表に出ればいいのにとか思う今日この頃。


ちょっと夏らしい話題を送りつつ、速やかに退場いたします。
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